大阪研修時代「米山鍼灸院」

大阪研修時代「米山鍼灸院」

大阪府吹田市にある米山鍼灸院 この鍼灸院は、先代の田中正治と妻の真紀子が弟子入りでお世話になった鍼灸院です。

米山博久先生、米山由子先生が開業され、鈴木信先生が3代目の院長。
米山鍼灸院の米山は「米山イチョウ鍼」という小児鍼が、若い先生にはわかりやすいかもしれません。

米山鍼灸院の歴史の中で、とにかく私自身が恩恵を受けさせていただいたのは鍼灸学生の見学を受け入れてくださる柔軟性。
(現在、この制度があるのか。コロナの影響などでなくなってしまったのか不明です)

鍼灸学校の2年生の夏に、真紀子の紹介で出入りをさせていただくことができました。

米山由子先生と初めてお会いさせていただいてから、見学に行かせていただくたびに「いい鍼を受けなさい」「自分で鍼の感覚を受けて、優しい鍼のひびきの感覚を知る」
「触診の際の柔らかい手の感覚」
「押し手の圧」
「刺入のスピード」
「雀啄の感覚」
「鍼のひびき」

「圧痛の強いところには、鍼を入れると痛い」
「筋と筋の間隙を狙いなさい」
「いいところに入ったら、緩慢に動かしなさい」
「刺激はリズミカルに、次の場所にうつっていきなさい」

見学の際に患者さんにしている由子先生の鍼と、
実際受けさせていただいた時のギャップに驚き。

そして、自分が全く再現できないこと。
匠の技とはこういうことなのか。

「どんなツボ(経穴)に、どんな刺激を行うのか。」

鍼灸のイメージや、治療の理論を経絡・経穴を中心とした「臓腑・経絡学」だと思っていたり、
鍼灸は東洋医学という認識を持っていた10代の頃の私にとっては衝撃的な体験でした。

一筋の希望は、

「鍼の技術論」米山榮・米山由子(医道の日本681号2000.12)の中で、技術は伝承可能だと記載されている。

鍼の技術を持っているものから受け、それを再現する努力をし続けてこれを繰り返す。

何度も何度も由子先生の鍼を受けさせていただき、由子先生に鍼を受けていただき。

由子先生の鍼を知っている真紀子に鍼をうったり、うたれたり。
もがきながら、あまりにも大きな壁と向き合いながら、この一歩は何か由子先生の鍼に近づく一つになっているのか。
いないのか。

ひたすら正解のない旅が始まりました。

由子先生の鍼は、心地良すぎてよだれが出て、いつの間にか寝てしまう。

技術を盗もうと思って、真剣に受けているのに、いつの間にか夢心地。

あーこんな鍼ができるようになりたい。
もうひたすら自分の学生生活は、この鍼ができるようになりたいで頭がいっぱいになりました。

当時は、医交社製の鍼を初回滅菌をしてシングルユースで治療をされていました。

名手が名刀を使う鍼の世界感。
シンプルな鍼灸と奥深さを米山由子先生、米山鍼灸院の先生方、そこに集まるファミリーの方に教えていただきました。

現在、当院で鍼灸学生の方が見学に来られて受け入れる姿勢は、自分自身が育てていただいた環境をどうにか福岡でもできないか。
まだまだ未熟な自分達でも何か学生の方のきっかけになれるなら協力したい。

この大阪時代に体験させていただいた経験から来ています。

文責:遠藤彰宏

米山由子先生の関連書籍

鍼灸OSAKA 72号 鍼のひびき(AMAZON)

・米山由子先生の到達した世界―”タッチ(触れる)”にすべての感覚を研ぎ澄ませる―/鈴木信
その他、米山鍼灸院と関わりのある先生が、この「鍼のひびき」の特集号で執筆されています。
■座談会
鍼のひびきを語る/尾﨑朋文,尾崎昭弘,黒岩共一,森秀太郎,井上悦子

■アラカルト
・治療において「鍼のひびきを得る」ことは必要か/木下伸一
・鍼のひびき(得気)について/尾﨑朋文,横山浩之,湯谷達,鈴木信,米山榮
・電気生理学、組織構造から見た鍼響の特性とその臨床意義/于思,尾﨑朋文,米山榮

 

当院が得意とする専門分野

 

妊娠出産のための鍼灸治療

 

 

 

耳鼻科領域の鍼灸治療

 

 

 

 

STAFF

#1
遠藤真紀子
CEO
(代表取締役社長)
はり師
きゅう師

#2
遠藤彰宏
CDO
(最高デザイン責任者)
はり師
きゅう師
あん摩マッサージ指圧師

#3
竹永百華
はり師
きゅう師

#4
荻侑花
はり師
きゅう師

#5
岩佐ゆかり
はり師
きゅう師
歯科衛生士

#6
福地弓子
Cabin attendant

#7
髙田良子
受付/事務
当院で30年勤務
どんなに昔の方からお電話をいただいても
「〇〇さんお久しぶりですね」
この安心感に私たちは支えられています。
当院のレジェンド。