脱毛症

脱毛症に対する鍼灸治療とスーパーライザーを併用する治療方法は、以前より京都のなかむら第二針療所中村一徳先生脱毛症に対する治療を研究され、また、2019年の鍼灸SL研究会で、中村先生の鍼灸院で研修され、広島で開業されている田邉美晴先生より脱毛に関する講義、中村先生より実技が会員に示され、現在当院で治療できる体制になりました。

鍼灸とスーパーライザーを組み合わせることで、どんな治療効果が発揮できるのか。

当院でもこれまで鍼灸治療だけをし続けてきた初代と2代目の時代と、3代目になり鍼灸治療をしてきた期間があり。
そして、スーパーライザーを導入して、鍼灸治療と組み合わせることで、これまでとは異なる効果があることを実感しています。

今、当院が新しく切り開く分野として、脱毛に挑みます。

田中はり灸療院 遠藤彰宏

 

社会と共に生きる


患者さんの健康を守るため。
スタッフの健康を守るため。
社会を健康に保つため。

COVID-19と共存しながら、どう生活していくのか。
私たち自身もしっかりと考えながら
そして、社会環境に適応しながら
診療を継続していきたいと思います。

田中はり灸療院 一同

 

円形脱毛症とは

円形脱毛症(alopecia areata:AA)は、古代ローマ時代C.celsusが約2000年も前に指摘しており、日本でも平安時代鬼に頭を舐められてたという意味の「鬼舐頭(きじとう)」という言葉がありました。

このように国内外問わず古くから観察されてきた病気です。

円形脱毛症は、後天性の脱毛症に分類されます。
後天性脱毛症の中で、最も頻度の高い疾患です。

発症部位は、頭部をはじめとして、毛髪の存在するあらゆる部位に発症し、突然発症して、円形の脱毛班となることが特徴です。

症状は、単発の小さな脱毛班のみの軽症から、脱毛班が全頭部に拡大や、全身の体毛まで脱毛したりする重症例と症状は幅広く存在する。

円形脱毛は、人口の1~2%に発症すると考えられ、発症年齢も、どの年代でも発症する。
半数は、30歳まで、そのうち半数が15歳以下。男女間での性差はない。

日本皮膚科学会円形脱毛症診療
ガイドライン

スーパーライザー療法

(直線偏光近赤外線照射療法)

治療方法 推奨度 推薦文
直線偏光近赤外線照射療法 C1 単発型および多発型の症例に併用療法の一つとして行ってもよい

直線偏光近赤外線照射療法(スーパーライザー療法)の発毛促進効果を評価するランダム化比較試験はない.2 件の非ランダム化比較試験より,単発型や多発型の症例に塩化カルプロニウム,セファランチン,グリチロン,抗アレルギー剤を併用しながらスーパーライザー照射した場合に,照射部位では非照射部と比較して,50% 以上の発毛回復期間が短縮することを示唆する弱い根拠が見いだされている.

『日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2010  日皮会誌:120(9),1841―1859,2010(平22)』
『日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版  日皮会誌:127(13),2741-2762,2017(平成 29)』

近赤外線は身体の中に
一番深くまで届く光
(深達性)

体内の水に反応しない特殊な光を放出することで、深部の神経節に照射(SGR:星状神経節近傍照射)を行い、星状神経節ブロック(SGB)と同様の反応を引き出すことが可能です。

スーパーライザーの周波数帯解説の図

星状神経節照射後の手と顔の温度変化150913-0007

星状神経節近傍にスーパーライザーを照射し、交感神経の働き(過緊張状態)を抑えることで、次第に副交感神経の働きが優位になり、照射直後、照射15分後と皮膚温が上昇していきます。

また、脱毛班へ直接的にスーパーライザーを照射することで、局所の血流の増加や、抗炎症作用を狙って照射を行います。

鍼灸治療

鍼灸治療の円形脱毛症ガイドラインにおける変化として、2010年推奨度Dであったものが、2017年には、推奨度C2にランクが上がったという点にあります。

治療方法 推奨度 推薦文
鍼灸治療 D 行うべきではない.

 

鍼灸治療の発毛効果に関して,1 編の症例集積研究と 4 編の症例報告がある.まず罹患期間,1 年未満 14 名,1 年以上 2 年未満 18 名,2 年以上 3 名の多発型および全頭型 35 例に,鍼治療を行い 50% の領域で毛髪が回復したもの 9 例,10% の領域で毛髪が回復したもの 16 例であったが,脱毛巣の個数や脱毛範囲,鍼治療を実施した症例報告があるが2)~5),いずれも病状や経過の記載が不十分で,医学的な評価をする水準に達していない.以上のように,鍼灸治療による発毛効果に関しては,未だ有益性を論じる段階ではないため現時点では推奨できない.

『日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2010  日皮会誌:120(9),1841―1859,2010(平22)』

治療方法 推奨度 推薦文
鍼灸治療 C2 行わないほうがよい.

 

2 編の症例集積研究と,4 編の症例報告がある.前回のガイドライン発行以降は本邦では 4 例の症例報告の会議録があり,詳細は不明であるが,いずれも発毛を示した.
鍼灸の施術方法は施術者や患者ごとに同一の方法ではなく,病状の経過の記載も不十分で,医学的な評価水準には達していない.
現段階では鍼灸治療による発毛効果に関して有用性を論じる段階にはないが,すでに広く実施され発毛効果を示す症例報告がある点を考慮し,また無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスも存在しないことから,推奨度を C2 とした.今後は,実施方法,評価方法を統一し,臨床試験で十分に検証されるべきである.

『日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版  日皮会誌:127(13),2741-2762,2017(平成 29)』

鍼灸治療全体の問題として、現在の研究デザインをクリアできるレベルの症例集積や報告が少ないことでガイドラインで推奨度が上位に来ないという問題がある。
これは、今後私たちも問題意識を持ちながら症例の経過観察を行い、症例を積み上げていきたい。

その上で、「無効あるいは有害であることを示す良質のエビデンスも存在しない」これは、鍼灸治療自体が円形脱毛症に対して、患者さんに不利益になるような治療行為ではない。

これは、鍼灸治療をこれまで経験したことない方にとっては非常に大切な要素で、私たちは安全・安心な医療を届けることができるように常に努力をしています。

使用している鍼について

150913-0010

日本の鍼は非常に細い

鍼治療で使用する「はり(直径0.1mm)」は、鍼そのものが「注射針よりもずっと細い」のはもちろんですが、
毛髪(直径0.15mm)と比較してもさらに細いのが特徴的です。

※日本の鍼は中国の鍼と比較してさらに細いという特徴を持っています。

日本の鍼技術 管鍼法

150913-0009細い鍼を使用する際に、江戸時代から日本に登場したのが、管を使用して鍼を行う管鍼法という方法です。
この管は「鍼管(しんかん)」と呼ばれる筒状の道具で、治療を行う際の操作性だけではなく。
鍼による痛みを抑える効果をもっています。

使用鍼のシングルユース
(ディスポ鍼:使い捨て鍼)

slide07

世界的にエイズやB型肝炎・C型肝炎・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が引き起こす院内感染が大きな問題となっています。

患者さんの血液や体液が注射針などの医療器具に付着し、注射針を誤って指などに刺した医師や看護師が発病するといった報告もあります。

このような危険を減らすために、当院の医療器具のディスポ-ザブル化(一回使用し廃鍼)を徹底、医療機関の注射と同じ基準で、当院では衛生管理を重要視しております。

治療経過

当院で、頚肩の痛みや、頭痛を主訴に来院されていた方が、今回は単発型の円形脱毛症を主訴に来院されました。
この写真は、治療後1か月後の脱毛班より発毛が認めはじめた時の写真です。
このように、順調な経過の場合には脱毛が停止し、さらに治療1か月頃よりこのような産毛が認められ、およそ3か月で脱毛班が見た目ではわからなくなります。

初診料

 初診料
 一般  2,200円
学生、未就学児  1,100円

 

治療費

治療費
一般治療 5,500円
高校生・大学生 3,300円
中学生 1,650円

※価格はすべて税込み価格です
※現金以外にPayPayでのお支払いが可能です。