カンボジアへ〜経済視察ツアーに参加しました。

都市開発、経済発展目覚ましいカンボジアへ
~ 経済視察ツアーに参加してきました

 

令和5年5月19日~5月22日
株式会社ビジネス・サポート・ワールドさん主催の経済視察ツアーに、当院の遠藤彰宏と共に参加しました。
視察の目的地はカンボジアの首都、プノンペン。
鍼灸師が、鍼灸院が、なぜ経済視察ツアーに? そして、なぜカンボジア??

福岡、宮崎、東京、オーストラリアから集まった15名のツアー参加者の方々と、
「初めまして」から始まったカンボジア経済視察の旅。

日本経済は緩やかに回復していくとされながらも、元気が足りない、なかなか厳しい状況。
一方、大きく経済成長を遂げてきたマレーシアやベトナムに続いて、今、カンボジアが
目覚ましい都市開発と経済発展の中にあります。

日本国内・外にとらわれないで、もう少し視野を広げてアジアを見てみる。
自分たちの少し先の未来を、これからを今よりも高い視座で考える。
百聞は一見に如かず。
発展の中にある国を体感して、刺激される機会。
海外へのビジネス展開や新しいビジネスチャンス。
新しいヒントやアイディアがないか。
可能性を探しに。
様々な動機や目的を持つ経営者や個人事業主の方々が集まったツアーでした。

過去と現在と未来が同居するプノンペン

カンボジアといえば、世界的に有名な観光地の世界遺産アンコール・ワット。

一方、首都プノンペンは。
フランス統治下にあった時代を経て、街並みの美しさに「東洋のパリ」と謳われた時代。
その後は内戦、不幸な時代を経験している都市がプノンペンであり、カンボジアという国。

現在は街のあちこちで高層ビルが建設中。
近代的なビル、商業施設(巨大なイオンも2ヶ所あります)や高級レジデンス、
中心地の外に新興住宅地をいくつも建設中・・・
地下鉄や全ASEANを繋ぐという鉄道網の建設計画など
都市化が進むプノンペンは、観光よりもビジネス目的で訪れる人が多いそうです。

その一方。
日本の昭和を思わせるような、どこが郷愁を覚えるような光景が混ざり合っています。
真新しい近代的に変わりつつある街で、都市化する生活に馴染む人たち。
そのすぐ隣に、きっとカンボジア本来のペースで営まれる市民の暮らしがある。
古くからのエネルギーと新しいエネルギーが共存して、なんともいえない生命力を感じました。

カンボジアやベトナムでもたくさん走っているトゥクトゥク。雨季の入り口だったためか、何しろ蒸し暑くて、
こんな感じで仕事の合間に休憩、自分の店先でお昼寝している人の姿がありました。
トゥクトゥクも今やウーバータクシーのようなシステムに加入しているものがあって、時代の流れを感じます。

セントラルマーケット。お土産物としてシルク製品や洋服などを売っている露店??のエリアの奥には
庶民が利用するという食材が売られているゾーンがありました。
一般庶民はこのようなマーケットで買い物をし、イオンのような大型スーパーで買い物をするのは
経済的に余裕がある層だということです。市場は活気に満ちていました。
ほとんどの場所で現地通貨の他、USドルが使えます。

 

日本語学校を訪問

開発中のエリアや現地の方々の生活を、解説をいただきながら見て回り、実際に歩いてみる。
そしてもう一つ。
タヤマビジネススクール カンボジア校を訪問。
こちらの学校ではカンボジア人の若者(10代〜30代)が日本語を学んでいます。

貧富の差、地域格差、経済格差、学びたくても学べない、そのため仕事に就くことが叶わない。
そんなケースがまだまだ多いというカンボジア。(我が国日本でも起こっている事です)

この学校では日本語だけでなく、日本の、というより人としての礼節(マナーや挨拶)や習慣などを
2年間学ぶことができます。
私たちも授業に加えていただき、学生さん方の日本語の学習のお手伝いを体験。

私が参加したのは18歳、20代半ば、そして31歳の学生さんのグループ。
学び始めてから数ヶ月しか経っていないという方がほとんどでも、ひらがなとカタカナを書いている(!)
ノートには簡単なものではあったけれど、日本語で丁寧に書かれた文章や単語が並び、
その日本語を使いながら、たくさんの質問が飛んできました。
意欲的に、楽しそうに学んでいる様子、瞳の輝きに、胸を打たれました。
日本へ行ってみたい。日本で働きたい。日本語を使う仕事に就きたい。
ここで学んだ後、技能実習生として日本へ行くという方もいらっしゃいます。
(どうか、日本を好きになってもらえる環境で技能実習ができますように)


そう遠くはない未来に

プノンペンが、人も、経済も、ビジネスも集まる大都市になるのは、そう遠くないことかもしれません。
(個人的には、人にも街にも、柔らかいのどかさが残っている今のプノンペンも好きなのですが)
その時、日本はどうなっているだろう。
日本の経済は。国力は。自分たちは。事業は。会社は。家業は。鍼灸院は。鍼灸のマーケットは・・・
私たちを含め、ツアー参加者それぞれが、カンボジアを見て、日本を外から見るという体験をした2日間の滞在でした。

現地で利用した様々なサービスの、その職に従事している人たちの仕事ぶりや
タヤマビジネススクールの学生さんたちの学ぶ姿勢。
そして出会った現地の人たちの柔らかい笑顔。
もしも、この国の人たちが充実した教育制度の下、自由に学んだり、職能訓練を受けることができるようになれば、
優れた労働力、ビジネスパーソン、サービスのスペシャリストなどなど、もっとたくさんの人が
カンボジアで、世界で活躍する日がくるだろうと想像します。

日本語を身につけた後、もしも日本で鍼灸師の国家資格を取るカンボジアの人財があれば。
そんな人たちと国を超えて、共に新しい鍼灸治療のマーケットを広げることができるかもしれない?!

日本という枠だけで考えないで、アジアで考える。
鍼灸だけにとらわれない。そんな風に考えて何かを起こす時代が近づいているのかもしれません。

文責:福地弓子