精子の質にこだわるなら、
熱に頼らず精巣への『血流』を変えろ

数値の壁に挑む、
男性のための科学的鍼灸

 田中はり灸療院の遠藤彰宏です。
男性不妊の悩みは、深く、そして孤独です。本来は、世界的にみても問題を抱えている方は多く、身近な問題のはずなのに周りとなかなか共有できる仲間がいない。

泌尿器科で「精子の数が少ない」「運動率が低い」と告げられた時、多くの方が「自分には何ができるのか?」という無力感に襲われます。

ネット上には「精力をつける」といったサプリメントや生活改善の情報が溢れていますが、本当に必要なのは「なぜ、あなたの精子は元気がないのか?」という原因への物理的なアプローチです。

私たちは長年、不妊治療専門クリニックと連携しながら、多くの男性患者様と向き合ってきました。 そこで確信しているのは、鍼灸治療こそが、西洋医学(投薬・手術)の隙間を埋め、治療成績を底上げする「最後の一手」になり得るということです。

この記事では、決して精神論ではない、解剖学とデータに基づいた「精子の質向上」へのアプローチをお伝えします。

1. なぜ、薬を飲んでも数値が変わらないのか?

精子を作る「工場(精巣)」の物流が止まっている

【結論】精巣への血流が物理的に滞っているため、薬の成分が届いていません。

病院で処方される循環改善薬や漢方薬でも非常に有効なものは存在します。薬で数値が変化する方ももちろんいます。では薬を飲んでも数値が変わらない方にある問題点はどこかそれが「血流」の問題です。栄養成分を精巣まで届ける「道(血管)」が渋滞していては、効果は半減してしまいます。
また「道(血管)」が渋滞は熱を生み出してしまうということも考えられそこに精子の質の低下も起こります。

現代男性の多くは、長時間のデスクワークや精神的ストレスにより、骨盤内の血流が慢性的に鬱滞(うったい)しています。これは、精巣が常に「酸欠・栄養不足」「熱の影響を受けやすい」状態にあることを意味します。

  • : 血液の成分を良くする。

  • 鍼灸: 血液が流れる「道」を広げ、ポンプのように現地へ送り込む。
    「熱を産生せずに血流を良くする」

この役割分担を理解し、「工場への物流ルート」を確保することが、数値改善への近道です。

2. 鍼灸が「精子の質」を変える3つの科学的根拠

私たちは「気」のような曖昧な概念だけで治療を行いません。以下の生理学的反応を狙って施術を行います。

① 仙骨部刺激による「精巣血流」の改善

当院では、JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)でも推奨されている、明治国際医療大学の伊佐治景悠先生らの研究に基づいた施術を行います。

特に「仙骨部(お尻の中央)」への鍼刺激は、自律神経を介して精巣動脈の血流を増加させることが報告されています。これにより、精子を作る細胞へ血液を届けます。

② 酸化ストレス(体のサビ)の低減

精子は「酸化」に非常に弱い細胞です。酸化が進むと、一見元気に動いていても「精子DNAの損傷(断片化)」が起こり、受精率の低下や流産のリスクが高まります。

 

近年のシステマティックレビュー(Guo et al., 2024 等)でも、鍼治療が抗酸化酵素(SODなど)の活性を高め、精子の質(運動率・濃度)を有意に改善させる可能性が示唆されています。

③ 「副交感神経」へのスイッチ切り替え

勃起や造精機能は、リラックス神経である「副交感神経」が優位な時に最も働きます。

しかし、仕事や不妊治療のプレッシャーにさらされている男性は、常に交感神経(緊張)が張り詰めています。鍼灸でこの緊張を強制的に解くことで、テストステロンなどのホルモンバランスが整いやすい環境を作ります。

3. 田中はり灸療院の「スーパーシステム」

【結論】「スーパーライザー(近赤外線)」×「鍼」で、脳と局所の両方からアプローチします。

当院では、一般的な鍼治療に加え、多くの病院でも導入されている近赤外線治療器「スーパーライザー」を併用します。

4. 「74日間」のチャンス


精子形成には約74日かかります。3ヶ月後の結果を変える。

精子の元となる細胞が、成熟した精子として射出されるまでには、約74日(約2.5ヶ月)かかります。

「今日から始めた取り組みの結果が出るのは、約3ヶ月後」です。

  • 次の採卵・採精に合わせて、最高の精子を用意したい。

  • パートナーの負担を少しでも減らしたい。

  • 「やれることは全てやった」と胸を張りたい。

そう思うなら、1日でも早く「身体作り」をスタートさせてください。

何もしなければ3ヶ月後も今のままですが、今始めれば、3ヶ月後の未来は変えられる可能性があります。

※精子の改善が認められた際に大切な点は、精子の質が改善し妊娠まで至るには精子の質の持続が必要になります。そのためには、鍼灸治療の継続が鍵となります。

5. 私たちが、あなたのリスクと不安を引き受けます

鍼灸院への通院にハードルを感じる必要はありません。

  • 痛みはありません: 髪の毛ほどの極細の日本製の鍼を使用します。リラックスして眠ってしまう方も多いです。

  • 併用を推奨します: 病院での治療(人工授精・体外受精)を止める必要はありません。むしろ、その成功率を上げるための「併走者」として私たちを使ってください。

  • 専門性: 常に最新の知見(JISRAM等)に基づいた、安全で根拠のある施術を行っています。

この選択肢を知りながら試さないことは、非常にもったいないことだと確信しています。

まずは一度、私たちにご相談ください。

あなたの身体が持つ本来の「生殖能力」を、私たちが全力で引き出します。

(文責 遠藤彰宏)


FAQ(よくある質問)

Q1. 鍼灸治療で精子の数値は必ず上がりますか?

A1. 医療行為において「絶対」はありませんが、骨盤内や精巣への血流改善により、精子形成に必要な環境が整うことで、結果として数値の向上が期待できます。特に「運動率」や「直進性」の変化を感じられる方が多い傾向にあります。

Q2. 病院の薬やサプリメントと併用しても大丈夫ですか?

A2. はい、全く問題ありません。むしろ併用を強く推奨しています。鍼灸で血流を良くすることで、薬やサプリメントの有効成分が精巣まで届きやすくなり、相乗効果が期待できます。

Q3. どのくらいの頻度で通えばいいですか?

A3. 精子の形成サイクル(約74日)に合わせ、まずは3ヶ月間、週1回程度のペースでの通院を提案しています。採精のタイミングに合わせた直前の調整も可能です。

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STAFF

 【男性不妊担当】 

遠藤彰宏
AKIHIRO ENDO

はり師
きゅう師
あん摩・マッサージ・指圧師
大阪府出身
森ノ宮医療学園専門学校 鍼灸学科卒業
京都佛眼鍼灸理療学校 専科卒業
所属団体
JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)
鍼灸SL研究会
日本臨床鍼灸懇話会
日本鍼灸師会
全日本鍼灸学会
福岡県鍼灸師会
福岡市鍼灸師会

初診料

 年齢  初診料
 一般  2,200円
学生  1,100円

 

治療費

診療項目 治療費
一般治療 7,700円
不妊治療 7,700円
逆子治療 3,850円
学生 3,300円

※価格はすべて税抜き価格です
※日曜日と祝日は休診です。また講習会や学会参加等で不定期で休診になることがございます。
※土曜日は、別途+1,100円頂戴いたします。
※スーパーライザー照射料は上記治療費に含まれております。

【支払い方法】
現金

クレジットカード


セルフケア

パイオネックス 金額
100枚 2,750円
 40枚 1,100円
 20枚  550円
せんねん灸(180入) 1,650円

ご予約

LINE
(公式LINEよりお問い合わせください)

お電話

092−751−0227

男性不妊に関するトピック

WHO(世界保健機関)の定める
男性不妊の基準
2021改訂版

WHO(世界保健機関)の男性不妊の基準は、2021年に11年ぶりに改訂された第6版の精子検査マニュアルで変化がありました
以前の基準(第5版、2010年)からの主な変更点は以下の通りです。
「精液量1.5 mL以上から1.4 mL以上にわずかに減少」
「精子濃度1500万/mL以上から1600万/mL以上に増加」
「総精子数については、第6版には明確な記載なし(第5版では3900万以上)」
「運動率40%以上から42%以上に増加」
特に、変わった点の一つとしては、「前進運動率については、第5版では32%以上でしたが、第6版では30%以上となりました。」
※以前までは、これまでの基準が少し曖昧さを持っていたため、わずかでも動いている精子を運動精子として数える施設もあったようですが、前進している精子の割合がより重視されるという「前進運動精子」の定義も変化があり精子の前進運動に対する基準が厳しくなったため割合は2%下げても基準値として指標になる考えています。
「生存率については、第6版には明確な記載なし」(第5版では58%以上でした)
「正常形態率4%以上で変更なし」
しかし、形態評価の重要性は依然として高く、より厳密な評価が求められるようになっています
さらに、今回の改訂では、従来の量や運動性といった項目に加えて、精子の質に関するより詳細な検査項目が新たに加わりました。
「精子DNA断片化検査」
「精子酸化ストレス検査」

「精子形態異常の詳細な検査」

 

これらの新しい項目が追加されたことにより、精子の状態をより多角的に評価することが可能になりました
以前の版においても、透明帯結合試験、活性酸素種(ROS)検査、生存精子確認検査(HOSテスト)、精巣や精巣上体からの精子採取方法、ラボの品質管理などが記載されていましたが、最新版ではさらに詳細な評価が盛り込まれています
これらの変更は、自然妊娠が成立する可能性の目安となる基準値をより現実に近いものにするとともに、高度生殖医療の現場でより詳細な精子の評価を行うための指針を示すものと言えるでしょう。
しかし、これらの基準値を超えていても、自然妊娠のためにはより高い精液所見が望ましいという意見も専門家からは出ています。
その根拠になっているのは、各臨床家の先生方の日常臨床での自然妊娠症例と精子所見の感覚値と岩村輝明先生らの「Semen quality of fertile Japanese men: a cross-sectional population-based study of 792 men」で発表されています。

この研究では、妊娠8〜12週の女性の夫を対象に精液所見が調査され、対象は不妊治療を受けていないカップルで、男性不妊疾患を持つ患者は除外されています。
以下が自然妊娠可能な精液所見の中央値です。

  • 精液量: 3.0ml

  • 精子濃度: 84,000,000/ml

  • 運動率: 77%

  • 正常形態率: 9.3%。

このデータは、妊娠可能な精液所見の参考値としてとても重要だと言えます。

そのためWHOの基準は自然妊娠を目指す上での最低ラインとする捉え方や、さらに精子所見を良くしていくことは鍼灸師としても検討いただきたいです。

原因に対する治療か
原因ではなく必要な手段か


鍼灸治療に関しては、原因はそのままにして血流によって精子の質を改善しようという狙いがあります。
ICSI(1992,Palermo),TESE-ICSI(1993)なども「妊娠・出産をするか」のため妊娠、出産するための手段ですが、こちらは精子の質ではなく精子と卵子をいかに受精させることができるかの際に必要な手段。

 一方で、全体の男性不妊原因の中で、造成機能障害が 82.4%  その内特発性が 51.0% 精巣静脈溜は36.6%と結構な割合が存在します。

精巣静脈瘤に関しては、Gradeによって治療法は異なるため専門医を意見を仰ぐ必要があります。

精巣静脈瘤がなぜ起きるか?については解剖学的に起きやすいという特徴があり、右の精巣静脈は直接下大静脈に注ぐ。これは、小さな川から直接大きな川へ流れていくように、接続部分では問題はおきにくい。
一方、左の精巣静脈は左の腎静脈につながるため、小さな川から小さな川に流れることで、簡単に合流地点で流れの停滞が起こってしまう。

流れが悪くなり静脈で瘤(こぶ)が起きると、そこで血液が停滞し、また精巣温度が高くなることで精子へ悪影響が起こっていると考えられています。

精巣静脈瘤のグレードによって今すぐ手術を行い効果を期待するのか。手術をせずに鍼灸治療を優先するのか。
どちらにせよ「精子の質」をどう改善していくかという点では大切な視点です。
もう一つ考慮しなければいけないのは奥様のご年齢によっても、取るべき行動は変わって来ますので、その辺りをしっかりと加味して行動を求められます。

「精子力」岡田弘

日常生活の注意点男性不妊のスペシャリスト泌尿器科医の岡田弘先生の著書 『男を維持する「精子力」』に掲載されている精子の運動をどうやって改善するかの7箇条です。

1.禁煙すべし!
2.禁欲するなかれ!
3.ぴっちりした下着は避けるべし!
4.サウナ、長風呂は控えるべし!
5.膝上でのPC操作に注意すべし!
6.自転車で股間を刺激するなられ!
7.育毛剤には気をつけるべし!

(岡田弘『男を維持する「精子力」ブックマン社』より引用)

その他にも、

飲酒は適量に
規則正しい生活
運転しすぎない
携帯電話は精巣から離す
太りすぎない
心理的なストレスを軽減

など、精子に良い生活を送る為に必要な注意事項があります。
それぞれの中でどれか唯一の行動変化を期待できるものもあれば、トータルで考えなければいないものもあります。
思い当たるものは、是非、日常の生活で気をつけてください。

私自身の精子に起こった変化

私個人の話をさせていただきますと、顕微鏡を購入した2019年には、自分の精子はかなりの数と運動率がありました。
しかし、2019年はマラソンに挑戦を始めた年で、2019年10月-2020年1月の間に3回のフルマラソン、大会も含めて月200kmのトレーニングを積み重ねた結果、
2020年3月末に精子を観察した際に精子の数、精子の運動率ともに悪化していることがわかりました。

ランニングが趣味の方は、月200km以上のランニングはお控えください。

3月に計測した精子所見が悪い理由としては、「精子は 約74日かけて造られる」ことがあります。

そのため、何か精子に対して悪化する要因あれば、その影響は約2か月半後に出る。

私の例では、年末年始頃、もしくはそれ以前からのマラソンの高負荷の影響によって、造精機能に影響が出たと考えられます。

皆さんが日常生活に気をつけて精子の改善を狙っていく際にも、鍼灸治療を行った場合にも、その結果は74日以降に影響が出るということを知っておいてください。

生活習慣を見直し、健康な体を取り戻し、精子力を鍛えましょう。

岡田弘先生の本は、一般の方向けに書かれている本で読みやすいので、ぜひご夫婦で一度読まれてみてください。不妊の原因割合男性24%

男性不妊の原因となりうる疾患

男性不妊の原因

造精機能障害(82.4%)
(精子をつくることができていない状態)
射精機能障害(13.5%)
(膣内へ射精ができない状態)
閉塞性精路障害(3.9%)
(精巣から尿道までのルート(精路)を精子が通過できない状態)

造精機能障害

精液中に精子が存在しない特発性(原因不明)(42.1%)
精巣静脈瘤  (30.2%)
染色体異常 (4.4%)
停留精巣手術後(1.4%),
未治療(0.2%)
低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
先天性(0.6%),後天性  (0.4%)
流行性耳下腺炎による精巣炎

射精機能障害

逆行性射精・膣内射精不能(7.4%)
勃起障害(6.1%)
精巣上体炎後(0.7%)

閉塞性精路障害

先天性精管欠損(0.5%)
鼠径ヘルニア手術後(0.7%)
射精管閉塞(0.07%)

(『我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究 湯村寧ほか』より引用)

この中で、閉塞性精路障害については鍼灸適応外です。
閉塞性精路障害の場合には、専門の泌尿器科の先生の手術が必要となるため、専門医の先生にご相談ください。

この中で特に注目したいのが造精機能障害の原因不明42.1%です。他の論文では60-80%と原因不明の割合はかなり多い。

 

また、治療方法も確立されていないのが現状です。

自然妊娠に必要な精子濃度、精子運動性

精子濃度(百万/ml)

試験総数 84(76-92)
札幌 89(76-104)
大阪 80(70-93)
金沢 80(70-92)
福岡 98(80-120)

※数字は調整後中央値(95%信頼区間)

自然妊娠が確認された男性の精液所見4都市で測定した日本人男性792名の基準値。
日本人の場合は、精子濃度は8,400万/mlが、自然妊娠としては欲しい数字です。

精子運動性(%)

試験総数 77(74-79)
札幌 66(61-70)
大阪 94(93-95)
金沢 60(48-56)
福岡 69(62-74)

運動率では、77%という数字が出ています。
(Iwamoto T,Nozawa S,Yoshike M,et al:Semen quality of fertile Japanese men: a cross-sectional population-based sudy of 792 men.BMJ Open.2013:3:pil: e002223より引用)

この二つの票を比較すると、WHOの基準値は低く設定されていることがわかります。
そのため、自然妊娠を目指しているがなかなか妊娠することができない。
WHOの基準値は超えているため問題がないと考えている場合、自然妊娠を目指すのであれば、もう少し基準値を高くすることを検討しなければいけません。

一方で、精液所見はばらつきが大きいため、『「基準値を下回っている=自然妊娠が望めない」というわけではない。』
下のグラフをみてください。

お一人の精子の濃度の追跡調査
(出典:WHO 精液ラボマニュアル 1992年)

この精液所見は、お一人の方の精子を毎週採取し、120週精子の濃度を調査したグラフです。
精子は、このように変動が大きいことが知られているため、検査数値は一回で判断せずに、複数回の検査結果を考慮する必要があります。極端な例では、午前中と午後でも変動があることが知られています。
いつも午前中に精液検査があるという方は、一度、「午後に検査」という選択もあっていいと思います。男性の繊細な一面は、この辺りにも表れているようです。

 

年齢と総運動精子数の変化

男性の精子も年齢的な影響を受けることが最近わかってきました。

女性の「卵子」は年齢に比例して「質」が低下
男性の「精子」は精液検査所見の悪化に比例して「質」が低下

男性の場合には、精液所見を改善することが「精子の質の向上」につながります。

 

精子力と妊娠について

 

「ヨーロッパ4か国の妊娠女性の検討から、5500万/mLまでは精子濃度が上昇するほど自然妊娠に至るまでの期間が短くなる」(Slama R,et al,2002)

「総精子数と精子濃度が上昇するほど、自然妊娠に至るまでの期間が短くなる」(Zinaman MJ,et al,2000)

「精子運動率、直線運動速度、直進運動率が低下するほど、自然妊娠に至るまでの期間が長くなる」(Buck Louis GM,et al.2014)

「正常形態精子率が低くなると、IUIならびにIVFの成績が不良となる」(Van Waart J,et al,2001)(Check ML,et al,2002)

「IVF/ICSIにおいては、精子パラメーター(尺度)は妊娠率に影響を及ぼさない」(Palermo GD,et al,2017)

 

×

 

造精機能の改善を目指した
鼠径部への鍼通電刺激による
精液所見の変化


成人男性(24名)を対象として、鍼治療が精液所見に及ぼす影響を検討したところ、精巣の血液循環と前立腺機能が向上することで、精子数の増加と精子運動率の上昇が認められた。
乏精子症と乏精子症・精子無力症の併発症例では、鍼治療により精液所見が正常値に改善された。
伊佐治景悠『鼠径部への鍼通電刺激による精液所見の改善効果- 精漿成分と精巣血流を指標とした検討 -』「日本アンドロロジー学会第37回学術大会」演者の許可を得て転載)

 

男性不妊に対する
3か月間の鍼治療の影響

精液量 総精子数
精液濃度 精子運動率

 

「この研究は、精液所見が世界保健機構(WHO)の基準値を下回っている方(乏精子症,乏精子症・精子無力症の併発症例)を対象として、週1回の頻度で3か月間(合計12回)鍼治療を行った結果、造精機能に関するすべての所見(精液量、総精子数、精子濃度、精子運動率)がWHOの基準値以上に改善した。」という鍼灸治療が精子所見に効果があったという報告です。
(
伊佐治景悠『勃起障害と精液所見改善への鍼灸治療-現代医学的アプローチからー』医道の日本2019.Vol.78.No.5:47-52)

 

鍼治療精液所見への影響

精子運動率

健常な成人男性 (被験者)32人に、精液採取の前日に中髎骨膜刺激(仙骨に接する深さまで鍼を刺入して刺激)を行い、刺激前後で精液所見を比較して所、精子の運動率が優位に上昇した。
(伊佐治景悠『勃起障害と精液所見改善への鍼灸治療-現代医学的アプローチからー』医道の日本2019.Vol.78.No.5:47-52)

この際の対象群は同じく中髎穴から鍼を行うが、骨膜まで鍼を到達せずに筋肉内の刺激に留めたところ、精子運動率に改善を認めなかった。
2群とも射精→鍼→射精という順序は同様だが、間の鍼の刺激方法が異なることで結果が変わる、という報告です。

造精機能は約75日必要なことを考えると、精子に直接影響を与えているのではなく精子の運動をサポートする因子として、副性器から分泌される精漿が影響を与えていると考えられる。
その中でも、前立腺から分泌される前立腺特異抗原が「精液を液状化させること」で「精子が動きやすい環境を整えている。」

女性のための妊活治療
育卵・移植・妊娠維持

【女性不妊担当】 


遠藤真紀子
MAKIKO ENDO
はり師
きゅう師
不妊カウンセラー
福岡県出身
森ノ宮医療学園専門学校 鍼灸学科卒業
所属団体
不妊カウンセリング学会
JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)
鍼灸SL研究会
日本臨床鍼灸懇話会

 


竹永 百華
MOMOKA TAKENAGA
はり師
きゅう師
熊本県出身
福岡医療専門学校 鍼灸科卒業
YU
はり師
きゅう師
歯科衛生士

福岡県出身
福岡医療専門学校 鍼灸科卒業

 

男性生殖に関する基本

精巣 精子を作り出す工場
精巣上体 精子を成熟させる保管庫
(1-2週間 精巣上体での期間で精子は運動能を獲得する)
※一部精巣内から精巣上体へ移行する精子にも運動能があることが近年わかった
精管 精子を精巣上体から射精する発射台(尿道)まで運ぶ管
精嚢 精漿成分を作り出す
前立腺 精子の働きをアシストする助っ人
射精管 精子を尿道へ移送する
尿道 性交時に精子を発射する管



男性不妊のための鍼灸治療

造精機能を高め精子の数と運動率の向上へ



椎間板ヘルニアによる

「痛み」「痺れ」を改善

MRIで見つかる異常とのギャップ
局所炎症を改善

 



ぎっくり腰・急性腰痛

鍼灸こそがぎっくり腰に対する
最高の治療

 1-2 回の治療で改善



「膝痛」「変形性膝関節症」

変形の程度と膝の痛みは比例しない
滑膜の炎症を抑える

 



「四十肩」「五十肩」

それぞれの時期に合わせて
「治療」や「リハビリ」を指導

 

電気を流す美容はり

「全身の調整」×「美容はり」
田中はり灸療院のSpecial

 


逆子の鍼灸治療

 エコーを使って胎児の位置を確認

 


突発性難聴の鍼灸×レーザー照射

内耳循環に集中させ改善を狙う
聴力固定までに行いたい
耳鼻科との併用療法


顔面神経麻痺「Bell麻痺」「Hunt症候群」

顔への適切な治療とリハビリの徹底

 



耳鳴りに対する鍼灸治療

「内耳」×「自律神経」×「認知行動療法」