排卵後、いつ黄体へ変わるの?

排卵検査薬で陽性が出たり、基礎体温をつけたりしていると、「排卵した後、身体の中では何が起きているの?」「いつから黄体期に入るの?」と不思議に思ったことはありませんか?

実は、「排卵した瞬間」からすでに変化し始めているのです。


黄体への変化は
「排卵直後」から始まる

結論から言うと、LHサージ(排卵の合図)が出た時点で、細胞レベルでは黄体への変化の準備が始まっています。

そして、排卵が起こった瞬間にその変化が加速し、本格的に「黄体」という組織へ作り変えられていきます。

排卵した瞬間: 黄体化の開始
排卵後数時間〜1日以内: 黄体としての働きが機能し始める
排卵後6〜8日ごろ: 黄体の機能がピークに達する

上記は時間的な流れのイメージで、臨床的には「排卵した時点から黄体期が始まる」と考えます。

排卵により「壊れた卵胞」は消えるのではなく、すぐに閉じて厚みを増し、「黄体」という新しい組織へと生まれ変わるのです。


卵胞から黄体へ
変化のメカニズム

排卵した直後、卵巣の中では具体的にどのような変化が起きているのでしょうか。

排卵に伴う黄体化は、単なる形の変化にとどまらず、細胞レベルでのダイナミックな再構築と、機能転換(ステロイド産生能の獲得)を伴うプロセスです。

① 組織学的な再構築:細胞の分化と血管新生

排卵によって卵子が排出されると、残った卵胞の壁は急速に虚脱(しぼむこと)し、内側へ折り畳まれるようにして厚みを増していきます。
この際、細胞レベルでは劇的な分化が起こります。

    • 顆粒膜細胞の分化
      これまで卵子を取り囲んでいた「顆粒膜細胞」は、大型の「顆粒膜黄体細胞」へと分化・肥大化します。
      これが黄体の主成分となり、主にプロゲステロン(黄体ホルモン)の産生を担います。

    • 莢膜細胞の分化
      卵胞の外側を構成していた「莢膜細胞」は、一部が残存して小型の「莢膜黄体細胞」となり、ステロイド合成の材料供給に関与します。

    • 血管新生(Angiogenesis)
      黄体形成において最も特徴的なのが、急速な血管網の構築です。
      排卵直後から毛細血管が顆粒膜層内部へ侵入し、組織全体に行き渡ります。
      これにより、黄体は血流豊富な内分泌臓器として完成し、産生したホルモンを効率的に全身へ放出できる構造を獲得します。

② 内分泌機能の転換:ホルモン分泌の変化

機能面では、細胞内のステロイド合成酵素の発現パターンが切り替わることで、分泌されるホルモンが変化します。

    • プロゲステロン産生の立ち上がり
      排卵直後からプロゲステロン分泌が急激に立ち上がり、排卵後数日(黄体期中期)にかけてピークに達します。

    • エストラジオールとの相乗効果
      黄体からはプロゲステロンだけでなくエストラジオールも分泌され続け、この高濃度のホルモン環境が子宮内膜に作用します。

    • 子宮内膜の変化(着床環境の形成)
      これらのホルモン作用により、増殖期にあった子宮内膜は「分泌期」へと移行します。
      内膜腺の蛇行や間質の脱落膜化などが誘導され、受精卵の着床に適した環境(着床の窓)が整えられます。


「LHサージ」が
すべてのスイッチ

この一連の複雑な変化を引き起こすスイッチとなるのが、排卵検査薬で検知する黄体形成ホルモンの急上昇を意味する「LHサージ」です。

LH(黄体形成ホルモン)は、「排卵させる」役割と「黄体を作らせる」役割の両方を担っています。

  1. LHサージ開始

  2. 開始から36時間前後に 排卵が起こる

  3. 排卵直後は、 即座に黄体期へ移行し、プロゲステロンが上昇する

多くのクリニックでは、LHサージを確認してからタイミング法や採卵の計画を立てます。


基礎体温・黄体化と
排卵は時間差がある?

「排卵したはずなのに、すぐに体温が上がらない」と心配になることがあるかもしれません。

LHサージから排卵、そして黄体ホルモンが十分に上昇して体温が上がるまでには、1〜3日程度の時間差があるのが一般的です。

体温がすぐに上がらなくても、排卵直後から身体の中では新しい血管が作られ、細胞が分化し、着床への準備が着実に進んでいます。


まとめ

排卵した瞬間から黄体化は始まり、妊娠しなければ約14日間で寿命を迎え、妊娠が成立すればhCGというホルモンに助けられて機能を維持し、妊娠維持にもすごく大切な役割を担っています。

排卵後の身体は、休むことなく精密なメカニズムで妊娠への準備を進めてくれています。

この仕組みを知っておくと、基礎体温のグラフや身体の変化をより理解が深まるのではないでしょうか。

(文責:竹永百華)

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