移植から妊娠維持のために使用するエストラーナテープ その2
移植から妊娠維持のために使用する
エストラーナテープその2
エストラーナテープ
貼りっぱなし、貼り忘れたら??
移植周期に使用されることが多いエストラーナテープですが、貼り替えが多く、毎日ではないことからか、忘れそうになる方がいらっしゃいます。
「貼る時間忘れないようにアラームかけています。」
「エストラーナテープが剥がれそうな気がしてついつい確認しちゃいます。」
「仕事の休憩に合わせて、シール貼り替えてます。」
、、あるある。治療中お話ししていると、そんな話を聞きます。
過去に来院されている方で、妊娠7週の時期に、エストラーナテープの替えを忘れ、クリニックに行き、その後その足で鍼灸院に来院され、一言。
「エストラーナテープの貼り替え時間から数時間経っていて、先生は帰ったらすぐ貼ってねって言ってたけど、鍼灸治療後でも大丈夫ですか。」
この時は、すぐに帰宅して貼りましょうと促し、後日鍼灸治療を行いました。
その方はその後順調に育ち、妊娠12週をもって無事ご卒業されました。
では、エストラーナテープを貼りっぱなし、貼り忘れの時はどうしたらいいのか、それによる効果の変化を紹介していきます。
エストラーナテープについては移植から妊娠維持のために使用するエストラエストラーナテープ その1からご覧ください。
エストラーナテープの貼り替え時間
エストラーナテープは2日(48時間)おきの貼り替えを前提にされています。
月経1〜3日目から開始し、下腹部かお尻に48時間毎に貼り替え、移植周期の月経中から妊娠9週あたりまで続きます。
貼り替え忘れのないよう、毎回同じ時間に貼り替えることをお勧めします。
もし、貼り替え忘れていても、焦らず貼り替えましょう。
テープを剥がして入浴し、お風呂上がりに汗が引くのを待つうちに貼るのを忘れてしまう、、などよくあります。
また、貼り忘れたからと言って、3枚、4枚と重ねてはいけません。「貼る枚数は2枚」は守って貼りましょう。
1.本剤は背部に貼付した場合、下腹部に比べてエストラジオールの血中濃度が高くなることがある。
2.衣服との摩擦ではがれるおそれがあるため、ベルトラインは避けること。また、胸部に貼付しないこと。
これは、エストラーナテープの説明書に記載されている一部分で、貼る場所でもエストラジオールの血中濃度が変わってきます。
貼る場所、枚数、頻度はきちんと守って移植に臨みたいですね。
外した後の効果の変化は?
不妊治療でのエストラーナテープの目的は、移植周期時の子宮内膜の増殖と肥厚作用、妊娠陽性後も必要なホルモンなため、妊娠黄体から胎盤へ移行する不安定な時期に対するホルモン補充です。
貼った後の血中エストラジオール濃度は上昇し、8〜12時間以降は安定していますが、剥がした後は2時間程度で濃度が半分程度に半減すると言われています。
上図は閉経後の女性を対象に48時間貼った後の血中エストラジオールの変化を表しています。
閉経後の健康女性に本剤0.72mg1枚を48時間単回貼付した時、血清中エストラジオール(E2)濃度は貼付後緩やかに上昇し、貼付後8〜12時間後から除去時までほぼ一定のE2濃度(52.0〜53.8pg/mL)を維持し、除去後は速やかに減少した。血清中エストロン(E1)濃度については、貼付前から内因性の濃度が検出され、本剤0.72mgの貼付による明らかなE1濃度の上昇は認められなかった。また、除去後のE2消失半減期は約2時間であった。
48時間経過してすぐにエストラジオール濃度が減るわけではありませんが、血中のエストラジオール量を安定させるために貼り替えの時間も間隔を開けない事をお勧めします。
貼りっぱなしの場合は、気づいた時点で貼り替え、その後は2日に1回貼り替えるようにして下さい。
また、剥がしたまま忘れて貼るのが遅れた場合も同様です。気づいた時点で貼ってください。
貼り遅れた時間の長さにもよりますが、移植前の場合はどう影響するかわからないため、延期を選択肢に入れる先生もいますので、先生に相談されてみて下さい。
エストラーナテープについては他のブログに記載しているので移植から妊娠維持のために使用するエストラエストラーナテープ その1からご覧ください。
(文責:竹永百華、岩佐ゆかり)
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