アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎を考える

アトピー性皮膚炎を考えるとき、まずアレルギーがなぜ発生するのかを考える必要があります。

 

 

アレルギーの概念

 

体には、自分の体を守る機能=免疫(疫を免れるという意)が備わっています。
本来は体を守るはずの免疫が、「働きすぎる」若しくは「十分働かない」という状態があると、体に何らかの症状が現れます。これがアレルギー症状のひとつです。

私たちの体は、2段階の免疫機能で守られています。
第1段階では、皮膚や喉、粘膜などにより、体内へ異物が入ってこないようにしています(この場合、食道や胃や腸は体外と考え、体内に入るとは体表や胃腸から取り込まれることです)。異物に対して、皮膚は要塞であり、咳はミサイルであり、胃腸の粘液は最後の砦のようなものとも言えるでしょう。
第2段階では、第1段階で防御できずに体内に入ってきた異物を、細胞が攻撃することで体を守ります。数種類の細胞が攻撃機能を持っています。なお、異物の侵入が2回目以降の場合では、以前の情報を保持しているため、初回よりも早く免疫反応が働きます(獲得免疫)。

アレルギー症状は、特に第2段階における細胞の攻撃が働きすぎることにより、正常な細胞も攻撃してしまうことにより起こります。

 

 

アトピー皮膚炎とは?

 

そしてアトピー性皮膚炎では、免疫機能の働きすぎに起因し、さらに複数の要因が絡み合っています。
まず、免疫機能の働きすぎによってアレルギー反応である皮膚の乾燥や痒み、炎症が発生します。そして痒みから皮膚を掻くことで、第1段階の免疫である皮膚のバリア機能が低下し、さらにアレルギー反応が発生する、という悪循環が起こります。よってアトピー性皮膚炎では、慢性、反復性に症状が続くことが多いです。
また家族性(遺伝性)のアトピー素因を保持している場合に、アトピー性皮膚炎を発症することが多いと言われています。アトピー素因には、異物が侵入した場合に免疫が過剰に働きやすい傾向があるためです。反応が出る部位により、アトピー性皮膚炎、アトピー型気管支喘息、アレルギー性鼻炎などを起こすことがあります。ゆえに、これらのアレルギー症状は併発することも多いです。

 

 

病院での治療

 

アトピー性皮膚炎の治療としては、皮膚を清潔に保ち保湿することや、ステロイド剤により炎症を抑えることなどが行われています。また飲食や環境による影響も大きいため、食事療法などの補助療法も行われています。

改善のために他にできることはある?
アトピー性皮膚炎の改善のために、病院での治療と並行して日頃からできることとして、化学物質を摂取しないことや、化学繊維の衣類を着用しないことも推奨されていることは、周知のことでしょう。できるだけ自然なものを摂取したり、着用したりして欲しいです。
ステロイドは、体内で産生されるステロイドホルモンにより補助することもできますので、ステロイド剤の塗布による治療に併用して、体内のステロイド産生を促すことも有用かもしれません。天然の比較的硬いもので、皮膚を擦過することでステロイドホルモンの産生が促されるとも言われています。

また、患部を爪で掻くことは症状を悪化させるとも言われていますので、注意しましょう。爪のケラチン成分が悪さをするだけでなく、皮膚を傷つけてしまう可能性が高く、それにより皮膚のバリア機能が低下することで皮膚炎が悪化する、という悪循環を引き起こされてしまいます。天然のものを手の届く範囲に置いておき、痒いときにはそれで掻くようにするだけでも悪化を防ぐ可能性が高くなると考えられます。